友人が興奮して私に言いました。「島に宣教師という面白い人が来たの。今は梅雨なのに、何をしてると思う。戸外の集会を開いているのだって。この変な宣教師を見に行かない。そして、雨でびしょぬれになるのを見て、いっぱい笑って来ることができるし。」
外にベンチが並べてあって、前には外人が立っています。友人と一緒に一番後ろのベンチに座りました。雲の方を見上げていつ雨が降るのかなと、思いながら。
集会にきたのは、何か霊的ものを求めていたからではなく、単なる好奇心だったのです。外人が大きな黒い本を持ち上げた時、少しは聞いてみようと、思いました。雨が降るまでは。
「斧?薪の割り方の説明など、もう要らないのに。今は灯油もあるから。この人、ちょっと時代おくれじゃない。」と、思いました。
「使徒の働き、4章。と、宣教師は続けています。
「あ、分かった。斧でなくて、エックス(アルファベットのX)のことなんだ。」科学でXは未知のものに使われると学んでいたのです。
「使徒の働き、4章12節。」
「でも、『未知のもの、4章12節』?全然分からない。考えるのはやめてきいてみよう」と、思いました。